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井ヶ田製茶 株式会社
製造業〔仙台市青葉区〕

「食べる」日本茶をテーマにどんな世代にも愛される企業

井ヶ田製茶 株式会社 井ヶ田製茶 株式会社

仙台市青葉区大町に本社を置く井ヶ田製茶 株式会社は、2020年に創業100年を迎える歴史ある企業です。お茶の井ヶ田 株式会社はグループ企業であり、井ヶ田製茶 株式会社で日本茶の製造、卸売業を行い、お茶の井ヶ田 株式会社で販売を行っています。日本茶の製造はもちろん、お茶を使用したお菓子、茶そばなどの商品開発を行うことで、お茶の新しい可能性を広げてきました。「社員の幸せ」、「お客様の満足」、「地域社会への貢献」を企業理念とし、関わりのあるすべての人への感謝を大切にする企業です。

所在地
〒980-0804 仙台市青葉区大町2-7-23
Tel. 022-224-1371 Fax. 022-224-1352
http://www.ocha-igeta.co.jp/top.html
代表者
代表取締役社長 今野 克二
資本金
2,000万円
創業設立年
1920年
受賞歴
2012年 自然エネルギー等導入促進部門大賞
2014年 がんばる中小企業・小規模事業者300社に選ばれる

(2016年2月取材)

求めるのは「プラス発想」と「感謝の気持ち」

今野 克二

代表取締役社長
今野 克二

私が学生に求めているのは、「プラス発想」を持つことです。仕事において「できない」理由はたくさんあります。しかしできないと考えるよりも、とにかく「やってみる」という行動力を持ち、実行に移すということが大切です。頭で考えていたことを実際にやってみると、予想とまったく違うということはよくありますが、それでも上手くいく場合もありますからね。それは商品開発や新規事業の立ち上げにおいてもいえることです。実際に店舗の従業員が売り場の配置を考えたり、商品開発のアイディアを考えるなど、自分たちで店舗をどう良くしていくのか考えなくてはならない場面が多いと思います。また、新商品や新事業の案を100個考えれば、そのうちの90個は採用されないこともありますが、2、3個は当たるかもしれません。この当たりが出るのは、やはり100個考えた人にしか出ないものです。なので、できる理由を考えられる発想力を持つ人を求めているのです。
次に大切なのは「感謝の気持ち」です。これは非常に重要なことで、人に感謝する気持ちを持った人は「自分の能力を使える」人間だと私は思っています。特に当社では、ご両親への感謝を大切にしていて、三十年程前から会社全体で「親孝行月間」という制度を設けて取り組んでいます。例えば、初めてのお給料日に、ご両親へのプレゼントを新入社員それぞれが用意し、感謝の言葉とともに贈るという制度です。恥ずかしさや忙しさで、普段は口に出せない感謝を伝える機会を設けることで、両親のありがたさを実感することができるのです。この時に心を大きく動かされた人は、仕事も前向きに取り組める人だと思っています。それがなぜなのかは、体験してみて初めてわかることなので、一概にはいえません。しかし、ご両親に感謝し大切にすることで、自分の存在を肯定することができ、それが自信に繋がって、自分の能力を100%引き出せるようになるのではないかと考えています。

業務内容

メーカーに留まらず、常に新しい挑戦を

業務内容は主に日本茶の製造業、卸売業、小売業を行っています。井ヶ田製茶ではお茶のクオリティを一定に保ち続けるために、独自のシステムを構築し、仕入れから保管、加工、流通、販売までを一貫して行っています。また、「食べる」お茶をコンセプトに、お茶を使用したソフトクリームやお菓子を開発。その人気から、お茶製品の販売を行う「喜久水庵」の第一号店を1996年に開店しました。その後は、販売だけではなく飲食業として抹茶ソフトクリームを使用した甘味や、茶そばが食べられるカフェ形態の店舗も開店。さらには「茶寮kikusui」を加えて、宮城県内に現在20店舗以上を構え、関東での店舗展開も行っています。

企業の特色・強み

高品質なお茶と種類豊富な商品が魅力

一つ目は高品質なお茶のクオリティを一年中保てることです。井ヶ田製茶では、全国でも珍しく、製茶の自社工場を持っており、工場内の大型冷蔵庫には直送された新茶が、厳重な温度管理のもと保管されています。さらに工場内で仕上げ作業を行えるため、つくりたての新鮮なお茶を届けることができるのです。
二つ目は種類が豊富な商品ラインナップです。販売を行うお茶の井ヶ田では、仕入れた商品をそのまま販売するのではなく、オリジナルの商品が多く販売されており、物産館だけでも500種類もの商品が開発されてきました。従業員が商品アイディアを出したり、お客様の意見で商品開発もするので、店舗ごとに取り扱うメニューが異なる点も特徴で、常連にも長く愛される売り場づくりを目指しています。

将来のビジョン

農業の可能性を信じて

現在は2014年7月に設立された、秋保ヴィレッジに力を入れています。秋保ヴィレッジは秋保を中心とした地区の農業を支援することで、農業の新しい価値を次世代につないでいくことを目的につくられました。井ヶ田製茶では、地元の企業として農業の活性化のため、秋保ヴィレッジ内にあるアグリエの森という物産館で、地元の新鮮な農作物、食品、花などを販売しています。また、子どもへの食育活動のためにと「秋保わくわく農園」を開設。野菜や果物の収穫体験ができ、その場で味わうことができます。子どものころから自然のものを食べさせることで、自然のおいしさを理解してもらうための施設です。企業として自社の事業以外でも社会の役に立ちたい。そんな思いから、地方における農業の新たな価値を生み出し続けています。

わたしの出番!

女性ならではの視点で売り場展開ができます

わたしの出番!

鈴木 聡美さん
泉高森本店 店長

販売員として喜久水庵で働くスタッフは、ほとんどが女性で構成されています。女性が多い環境の利点は、女性の目線に立って売り場づくりができることです。私の店舗では女性のお客様が多いので、売り場の展開や店舗ごとに違うメニューが考えやすいですね。働いているスタッフも幅広い年代の人が揃っているので、それぞれの年代のスタッフと話し合うことで、さまざまな年代のお客様の要望に合わせた商品アイディアや、売り場づくりが可能になっています。年上のスタッフに注意や指示を出すときは、言葉遣いや言い方には気をつかう場面もありますが、それ以上に女性同士だから理解しあえる場面も多いです。

マイ・パートナー

常に初心は忘れず、手元においておく

マイ・パートナー

井ヶ田製茶のオリジナル手帳。従業員全員が持っている。

井ヶ田製茶で5年に1度、新しく制作しているオリジナル手帳。お茶をイメージさせる緑色の手帳で、なかには社の歴史や経営理念、考え方について詳しく書いてあり、従業員全員が持っています。手帳に記されている内容を、毎朝朝礼で復唱することで、常に初心を忘れず仕事に臨むことができます。手帳は仕事編とプライベート編に分かれていて、「こころをときめかす夢の5像」を書く欄もあり、常に目標や夢を持って働くことでモチベーションを保つきっかけにもなっているそうです。また、「早寝早起き朝ごはん」というキャッチコピーのもと、しっかりした生活習慣についての文章も一緒に記載されていて、仕事の心得や日常生活での自己管理の大切さがこの一冊に詰まっているのです。

先輩の声

毎日が挑戦

先輩の声

大和 慎太郎さん
物販部門

現在秋保ヴィレッジにある、アグリエの森で販売や接客の仕事を行っています。自分が販売している商品が、お客様の役に立っているのかなど、常にお客様の目線で考えられるのは、大学時代に学んだ福祉が生かされていると思います。アグリエの森では常連さんに通い続けてもらうためにも常に新しいイベントを企画しています。準備するのは大変なことですが、おもしろいしやりがいも大きいです。

この記事を書いた学生記者

子どもからおばあちゃんまで、誰にでも喜ばれる商品が揃っているから、仙台のお土産に困ったら喜久水庵に行く。ちょっとひと息つきたい時、友達とショッピングモールに入っているカフェ形態の喜久水庵に行って、別々のお茶のアイスを買って交換し合う。振り返れば井ヶ田製茶の商品は、私たちの日常の傍にいつもあることに気付きます。店内に入るとゆったりとした空間が広がり、優しい店員さんがお茶を出してくれる。店舗の形態やメニューが違っても、あの空間はどこの店舗も同じだからこそ安心できる。今回の取材中、3名の方の口からは、「感謝」、「お客様のため」という言葉をよく耳にしました。常に誰かへの感謝を忘れず、お客様のことを考えている企業だからこそどんな場所でもあの空間を演出できるのだと、あらためて感じることができました。お話を聞いて、私も身近な人や両親には、もう少し感謝の気持ちを言葉に表していこうと考えさせられました。(鈴木 恵)