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有限会社 ONEanother
卸売業、小売業〔仙台市青葉区〕

スタッフに「社長」と呼ばせないフラットな関係性

有限会社 ONEanother 有限会社 ONEanother

有限会社 ONEanotherは「人とのつながり」を何よりも大切にしているアパレル小売業です。市内に「BABY PINK MOON」、「ICONS」、「HYSTERIC GLAMOUR sendai」の3店舗を展開し、「仙台を日本一カワイく、オシャレな街にする」ために、原宿発祥のカワイイ服を提供しています。代表取締役の山口さんの想いに共感した17名のスタッフが、服を通してお客様が幸せになるためのお手伝いをすること、そして、お客様の人生に関わっていくことを最上の喜びにしている企業です。

所在地
〒981-0943 仙台市青葉区国見6-37-1 ダイヤパレスラピュータ国見B-112
Tel. 022-393-6810 Fax. 022-393-6810
http://www.oneanother.co.jp/index.html
代表者
代表取締役 山口 文彦
資本金
900万円
創業設立年
2003年

(2016年1月取材)

服が好きなことよりもずっと大切なこと「お客様が喜ぶことを自分の喜びに」

山口 文彦

代表取締役
山口 文彦

実家が商店街にある鮮魚店だったので、幼い頃から祖母や母が、買い物に来た近所のお客様と会話している姿を見て育ってきました。「夕飯の献立どうしよう?」、「今日は煮物がいいんじゃない?」という会話から、食を通して家庭を幸せにできるのではないか、という感覚を持っていたのです。ただ単にモノ販売するだけではなく、買ったお客様の家庭が温かくなるような感じです。
洋服でいえば、購入して着ることで「それカワイイじゃん!」と周囲が明るくなったりしますよね。自宅でも「これ着てデートするんだ!」とかいうと、本人だけではなく家族も楽しくなる。そんなことを想像した時に、ファッションは歳と共に変化していくものですが、洋服というアイテムを通して一生人と関わることができると気づいたのです。それからお客様を大切にしようと思うようになりました。なかには中学生の頃から20年以上も通ってくれているお客様もいるんですよ。本当にお客様の人生に関わっている感じですよね。これは「ファストファッション」にはないやりがいだと思います。現在息子が小学6年生なのですが、昔私が着ていた服をそろそろ着れる年頃です。コーディネートしてあげるのが、とても楽しみなんです。
私が一番求めている人材は「貢献する心」がある人です。お客様が喜ぶことを自分の喜びにできる人が、ONEanotherに欲しいし、一緒に働きたいです。また、「お客様のライフスタイル向上のお手伝いをさせていただくことを喜びとする会社」という、企業理念に合うかどうかということもとても重要です。企業理念をしっかり理解して共感できるか。お客様のお手伝いをすることを自分の喜びとして働けるかどうか。これは服が好き、接客が好きということよりも、ずっと大切なことだと思っています。最近は特にそのような志を持った方を採用していますし、長く付き合っていきたいと思っています。

業務内容

喜んでいる姿を想像しながら、お客様に似合う服を、自分の手で

業務はONEanotherブランドの専門店経営と、東京などのブランドショップの販売代行を行っています。
仕入れはスタッフ、山口さん自身が担当していますが、その際、お客様の顔を思い浮かべながら仕入れをすることがあるそうです。「この服、○○さんに似合いそうだな、と考えますね。間違うこともあるけれど、思い浮かべたお客様が実際に服を選んでくれたら、すごく嬉しいですよ。もう、握手しちゃうほどです」。売れる服ではなく、お客様に似合う服を。まるで、家族や友達のプレゼントを選ぶような印象に、心が温かくなりました。
服を売るだけでなく、お客様が手にとって喜んでいる姿を思い浮かべる。単なる「ショップ」の枠を超えたコミュニティがあるようです。

企業の特色・強み

原宿のパワーを仙台へ。お客様の「私はコレが着たい」を応援します

特色は「原宿のパワーが詰まったキャラクター色の強いブランドを扱っていること」と山口さん。「扱っているブランドの服は、着るのにちょっと勇気が必要かもしれませんが、今の人たちは流行に敏感でしっかりオシャレできる」そうです。しかしそこからもう一歩踏み出して「私はコレが着たい」に挑戦してほしいといいます。「そのお手伝いをすることが仕事であり、喜び」と、山口さんは目を輝かせていました。
この「お客様のお手伝いをしたい」という姿勢こそが、そのままONEanotherの強みだと感じました。人と人とのつながりを100%大切にして接客しているというだけに、長年通っている常連のお客様も多く、誕生日にはカフェを貸し切ってアニバーサリーパーティーをすることもあるそうです。

将来のビジョン

「自分が仙台をカワイくする」。43歳の若手社長の覚悟と決意

仙台PARCOの4階に「BABY PINK MOON」という店があります。山口さんが働く前から、4半世紀も続く歴史あるブランドなのだそうです。現在、運営に携わっている山口さん。「このブランドを扱っている自分たちが『仙台をカワイくする』って思わないで、誰がそう思うんだ、という気持ちが強いですね」。と、熱く、力強くいいきりました。
「仙台を日本で一番カワイく、オシャレな街にしたい」。山口さんのビジョンは、仲間であるスタッフ全員と共有されています。「『仙台に行ったら、あそこのお店、カワイイよね』という店をつくる」という、仙台のアパレル業界のリーダーの言葉からは、強い意気込みと決意、そして期待を感じることができました。

わたしの出番!

男女の区別なく全員が働きやすい環境。秘訣は身近な山口さんの存在

わたしの出番!

水戸 彩歌さん
HYSTERIC GLAMOUR sendai 販売員

社長が身近な存在なのがすごく大きいですね。ONEanotherが経営しているのは3店舗ですが、毎月恒例となっている清掃活動を、社長とスタッフで行っています。このような活動が、店舗間のつながり強くしていますし、社長も活動をとても大切にしてくれています。また、「体調どう?」という気遣いの声掛けや、何気ない世間話も気軽にできるので、スタッフ間の関係もとても良好です。なにより、社長がいい意味で私たちスタッフとフラットな関係でいてくれるのが、自分にとってはとても魅力的だと思っています。「女性だから」ではなく、男女の区別なしに、スタッフ全員に働きやすい環境がありますね。

マイ・パートナー

常に目的を意識して。社長としての自分の使命は「人への貢献」

マイ・パートナー

手帳
「『1月は赤と青ばっかりだね(笑)』と山口さん。仕事熱心な一面が見れました。」

使い込んだ黒い手帳。ところどころにステッカーが貼っており、山口さんのセンスが垣間見えます。厚さは約8cm。目的からブレないためにも分厚い手帳を使っているそうです。なかには自分への宣言や仕事をする目的を貼り付けて、常に初心を忘れずに働いているとのことでした。仕事は青、勉強は赤、プライベートは緑で色分けをしている1か月のカレンダーは、赤と青の繰り返し。仕事への真摯な姿勢が伝わってきます。
「社員と家族を幸せにできる自分でありたい。それが自分の幸せなんです。社長は誰もがなれるものではないので、もし自分に使命があるとしたら『人への貢献』だと思っています」。人との関わりをなによりも大切にする山口さんのバイブルが、この手帳だったのです。

先輩の声

地元の企業を知り、仙台・東北に元気を分けてほしいです

先輩の声

福川 誠さん
HYSTERIC GLAMOUR sendai 店長

「東京へ行きたい」といった、憧れや夢が大きいのはいいことです。でも、地元にも目を向けて、たくさんの企業のことを知ってほしいです。そして、仙台・東北を元気にするために、地元に元気を分けてほしいです。
私はスタッフ採用の面接に携わっています。包容力や前に進む力がある人と一緒に働きたいと思っていますが、一番は、「自分の上司になっても働けるか」という点を大切にしています。

この記事を書いた学生記者

花柄のシャツ、ベロア素材のネイビーのベストとダークグリーンのジャケット。「オシャレ」を体現したような山口さんの取材を行ったのは、ダイエーのフードコートでした。(カフェがどこも混雑していたのです…)
「僕の地元は田舎で、ダイエーくらいしかなかったんですよ(笑)」。山形県鶴岡市で育った少年が、現在は仙台を日本で一番カワイく、オシャレな街にするために仕事をしています。私たちの質問に一つひとつ柔らかい口調で答えている山口さんを見て、スタッフからの信頼を得ている意味がすぐに理解できました。
取材中に感じたのは、本当に人を大切にしているということ。最も驚いたのは、独立したいという想いを持ったスタッフに、自分のノウハウを進んで伝授しているというお話でした。「自分が将来どうしたい、というのを応援したいんです」と山口さんはおっしゃっていました。実際に一人独立したそうなのですが、ライバルではなく仲間として送り出したそうです。(矢崎 亜実)