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有限会社 東北工芸製作所
製造業〔仙台市青葉区〕

伝統と仙台を未来へ紡ぐ

有限会社 東北工芸製作所 有限会社 東北工芸製作所

宮城県指定伝統工芸品「玉虫塗」の唯一の製造・販売業者が有限会社 東北工芸製作所。1932年に国の初めての試みとして仙台に設置された国立工芸指導所で、「輸出」のために開発された「玉虫塗」は、現在県の内外はもちろん、海外にも市場を広げています。さらに東日本大震災を受け、原点に戻り、「見る工芸品から使う工芸へ」というコンセプトに基づいて、海外も含めその魅力を発信し続けています。創業から82年目。これからの地元・仙台の良さを引き出し、そして発信しながら地域に根差している企業です。

所在地
〒980-0011 仙台市青葉区上杉3-3-20
Tel. 022-222-5401 Fax. 022-222-5462
http://www.t-kogei.co.jp/
代表者
代表取締役 佐浦 康洋
資本金
300万円
創業設立年
1933年
受賞歴
2012年 宮城県卓越技能者(宮城の名工):宮城県知事表彰

(2016年2月取材)

家族のように暖かく切磋琢磨できる人を求めています

佐浦みどり

常務取締役
佐浦 みどり

どんな職業においても、コミュニケーションをとるうえで「話せる人」というのは重要なことだと思います。当社は、製造部と営業部という二つの部署がありますが、営業部が製造部の補佐をする時もあり、互いに協力し合いながら業務を行っています。そういう意味では、風通しのいい家族的な環境です。
こうした環境のなかでも、自分自身の意見を持ち、新しい取り組みに柔軟に対応でき、開拓できるような積極性のある人材を求めています。また、歴史ある工芸品を扱っているだけに、技術や習慣も大切にしながら、さまざまな人や事に感謝し、チームワークを築いていけるようなバランスのいい人が望ましいですね。
伝統工芸品は短期間にできあがるものではありません。玉虫塗では下地作業が一番大切で、その作業も時間がかかるものです。よく海外のお客様から「どうして見えないところまでこだわるのか」と聞かれますが、そうした見えないところにも手を抜かないところが、日本らしさであると思いますし、下地作業次第で商品も全く変わってくるのです。そのことを理解して作業できる人や、その作業の中から常に新しい発見をする事ができる人が向いていると思いますね。
一方営業部では、ショールームでの接客など、お客様と接する仕事ですから、健康で明るい人材を求めています。伝統工芸品を取り扱う営業の仕事は、一見綺麗な仕事だと思うかもしれませんが、包装などは全て営業部で担いますし、やりがいがある分、大変なことも多い仕事です。こうした点もしっかりと理解して入社を希望してもらえるといいですね。私自身は今年、新しい人材を育てることを課題として掲げていますので、一緒に「玉虫塗」の良さを多くの人に届けていけたらいいと思っています。

業務内容

主な仕事内容

上杉にある店舗では、10時の開店に合わせて8時半から9時半には開店準備をはじめ、19時から20時までに業務を終えます。その間、個人・企業への商品提案を通じた接客業務、広報およびオンラインショップの販売促進企画の立案と実行、商品開発を主な業務として行っています。百貨店やホテル、冠婚葬祭の引き出物などでの需要があり、記念品などでお買い上げしていただくことが多いため、記念品が出る時期が繁忙期。上愛子の工房へ行って、製造部の補佐をすることもあります。ショールームでの業務だけではなく、製作現場に行くことで知識も広がり、両部署が一丸となってものづくりに携わることができます。

企業の特色・強み

誇りと郷土愛を持ちながら

宮城県指定伝統工芸品「玉虫塗」の唯一の製造・販売業者ということで、「地域でずっとやってきていて、自分たちがやることが地域の貢献になる」ということが、東北工芸製作所の特色であり強み。地元の良さを引き出す仕事をすることで、自分自身も「地元」という概念を持つようになり、愛着が沸くのと同時に、貢献できる職として仕事に誇りを持つことができます。伝統工芸品でありながらも、「見る」から「使う」というコンセプトに基づき、古き良きものを大切にしながらも、常に新しい発想を取り入れ革新しているため、やりがいはもちろん、限りなく夢やビジョンを持ち続けていけることが、最大の強みだと思います。

将来のビジョン

見る工芸品から使う工芸品を目指す

創業以来、国内はもちろん海外を視野に入れて製造・販売を行ってきた東北工芸製作所。「玉虫塗」の食器や文具品、花瓶だけでなく、最近は世界的に有名な「GUCCI」や、仙台ゆかりの漫画「ジョジョの奇妙な冒険」など、多方面の業界とのコラボレーションした商品も開発しています。「玉虫塗」の華やかでありながらも厳かな品を感じさせる光沢は、注目度も高く需要があります。ですが、今後もやみくもに規模を拡大せず、適正規模を勘案しながら、郷土の誇りになる企業を目指していくそうです。創業から82年、まずは100年を目指して「見る工芸品から使う工芸へ」というコンセプトで、多くの人に「玉虫塗」を身近なものに感じてもらえるよう、今後も試行錯誤を続けていくそうです。

わたしの出番!

お客様から一番近い存在

わたしの出番!

大野 富美子さん
営業部店長

私は、小さい頃から伝統工芸品などに囲まれて育ってきたこともあり、古き良きものが好きです。約十年前に東北工芸製作所の営業部に入社し、現在店長を務めているのですが、伝統工芸品に囲まれながら仕事をできるのがとても嬉しいです。営業部は、お客様に一番近い存在として「ありがとう」の声を聞くことができます。さらにリピーターがいると仕事に張りが生まれ、やりがいを感じられます。そうしたお客様からの声を社内に届け、意見交換も行います。当社は、意見を通しやすい家族的な社風なので、女性や若い人でも気負いをせずに安心して働ける場所です。また、転勤などもないため女性が生活と仕事を両立できる職場でもあると思います。

マイ・パートナー

企業の顔がマイパートナー

マイ・パートナー

玉虫塗のペン

常務取締役の佐浦さんにとって仕事上のマイパートナーは「ボールペン」。このボールペンはただのボールペンではありません。「玉虫塗」のボールペンです。常務として、取引先などへの移動が多い佐浦さんが、出先で「玉虫塗」を紹介する商材として、このボールペンは活躍しています。もちろん、単なる商材としてだけではなく、実際にメモをとる機会も多い佐浦さん。その書きやすさもお気に入りで実用性にも優れているそうです。便利な世の中になり、情報の保存方法はさまざまありますが、心に留めやすいということで敢えて書き留めるようにしているそうです。佐浦さんの粋な考えを、より粋に演出する「玉虫塗」のボールペンは、誰もがうらやましくなるような素敵なパートナーです。

先輩の声

可能性を信じてチャレンジを

先輩の声

大野 富美子さん
営業部

自由な時間が社会人よりも多い学生時代には、自分の可能性を信じて、さまざまなことにチャレンジしてほしいと思います。そして、素直に人の話を聞き、吸収することは重要なことです。就職してから後悔するのはもったいないので、多くの環境を経験し、大人のアドバイスを受けておくべきです。こうした社会勉強をしたうえで、自分に本当に合った会社を選べる力を養ってほしいと思います。

この記事を書いた学生記者

仙台の伝統工芸品「玉虫塗」の製作起源など、仙台に住んでいながらもわからないことがとてもありました。伝統工芸品と聞くと「高価そう」と、なかなか身近に感じられなかったのですが、東北工芸製作所さんは、そういった声もしっかり拾っていて、伝統工芸品を取り扱いながらも、常に時代に合わせた柔軟なアイディアで、「見る工芸品から使う工芸品」を目指していることを知り、少し身近に感じることができました。流行り廃りのないものをつくり、広めるという仕事は、本当に意義のあることだと思います。そうした意義のあるお仕事に熱を注げるというのは、自分自身を磨くことに繋がるはずですし、なによりも夢があります。そして、勢いが十分にある企業なので、どんどん若い人が参入し、ますますアイディアが飛び交い、新しい形で伝統を繋いでいってほしいと思います。(三國 日向子)