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日本ファインセラミックス 株式会社
製造業〔仙台市泉区〕

東北の下町ロケット。ファインセラミックスの世界!

日本ファインセラミックス 株式会社 日本ファインセラミックス 株式会社
所在地
〒981-3206 仙台市泉区明通3-10
Tel. 022-378-7825 Fax. 022-378-7832
https://www.japan-fc.co.jp/
代表者
代表取締役 足立 茂
資本金
3億円
創業設立年
1984年
受賞歴等
2013年 ISO 9001、2014年 ISO 14001

(2018年11月取材)

坂 和弘

常務取締役 管理本部本部長
坂 和弘

東北の下町ロケット

日本ファインセラミックス株式会社は、第三セクター方式で1984年に設立され、現在までセラミックスを加工した製品を多くの企業に出荷してきました。創業より30年以上にわたりさまざまな分野にセラミックスという形で貢献しています。近年では「はやぶさ2」や「ASNARO」といった宇宙衛星用部品や、携帯電話の基地局にも使われてきました。セラミックスは、化学的に精製した粉原料から加工するため、製品や用いられる場面によって原料の配合が違うことが一番の特徴的です。第三セクター方式として宮城県の出資で設立したこともあり、東日本大震災後には「地元に貢献する」という言葉が社長の口癖となっています。その一つとして、東北大学などの高等教育機関が研究開発した高機能材料を、独自技術により製品化する取り組みを行ってきました。今後は下町ロケットのように、他社が真似できないような高品質な製品を多くの企業に届けていきたいそうです。

採用情報
※ 直近の採用人数
2016年 4名
2017年 7名
2018年 8名

事業内容 ファインセラミックスだからできること

企業を相手に、国が定める8つの成長分野を軸に、セラミックスを原料とした商品を設計から納品まで行っています。主にBtoB方式を行っているため、日常生活で製品を目にすることはありません。ファインセラミックスは、金属と違い軽く丈夫な製品ができるため、製品を作るための機械の部品に使われていることが多いそうです。製品は、化学的に生成した粉を原料として1,700度の窯炉で加熱し、プレス加工することによって作られます。日本ファインセラミックスでは、お客様の要望に応えるため寸法精度がミクロン単位までの製品も作られることがあります。寸法精度が小さくなるほど、手作業で加工する場面が多くなりますが、企業の要望を社員が自分の頭で考えながら行うことで企業として、人として成長することができるそうです。今後も地元に貢献できるよう、今後もお客様からの要望に応えられるよう、さらに成長していくと話してくれました。

将来のビジョン 宮城県から世界に進出する会社へ

地元に貢献すること、モノづくり企業としてグローバルな市場に進出することです。
1つ目の地元貢献については、若手が活躍できる環境が整った会社という魅力を伝え、地元の人に就職してもらえるような雇用の対策を行っているところです。
2つ目のグローバルな市場に進出することに関しては、モノづくり企業として、国内のメーカーに貢献できるようになってきたものの、海外との関わりが少ないのが現状です。これらは、宮城県内の多くの中小企業が抱えている課題ですが、海外のメーカーにどのように役立てるかを考える必要があります。現在は、会社のホームページの充実や、海外での展示会に出展するなど、日本にとどまらず、世界への技術貢献を模索しています。
創業以来、30年以上にわたり新規分野の製品開発に挑戦し、社会をより良くしてきたことを、多くの人に知ってほしいですね。

求める人材像 モノづくりはコミュニケーションが必要不可欠

材料の開発は理系の出身者がほとんどですが、求める人材像として共通しているのは、日常の些細な出来事を素早く見つけ、意見を交換できる人。気づいた時に積極的に行動に移せる人です。
モノづくりをする中では、社内はもちろん、お客様とのコミュニケーションが必要不可欠なので、問題が起きた時に、いかに自分からアクションを起こせるかが重要になります。日本ファインセラミックスは、一つの部署に捉われず、他の部署とも協力し合い仕事をしているので、ノウハウや知識の共有は欠かせません。壁を作らずにオープンにして、部署ごとの悩みを解決するようにしています。
お客様に対しては、第一に接点を持たなければ会社のことを分かっていただけないので、大切にしなければなりません。中には、工場内で「この部品が無いと作業が出来ないから、今すぐ持ってきてほしい」といった連絡が来ることもあります。瞬時に対応することで「この製品が無ければ動かなかった。ありがとう」といった感謝の言葉をいただくと、原動力に繋がります。

求める人材像

求める人物像について語る、坂常務取締役

ポイント
  • 日常の些細な出来事を素早く見つけ、意見を交換できる人
  • 気づいた時に積極的に行動に移せる人
WISE記者の企業体験記

手作業だからできる、クオリティの高さ!

私たちは、本社工場内を見学させていただきました。工場は、本社敷地内と隣接する土地に第1、第2工場があり、富谷市内にもあります。各工場の違いは、精製される原料や製品としての用途が大きく違うそうです。今回見学した本社工場は、仙台駅から車で40分の泉パークタウン工業団地内にあり、周囲も工場や事業所、配送センターがありました。
工場内は、医療器具や人工衛星に使う部品を製造しているため、専用の靴と白衣などを身に着けて見学しました。今回は、原料を精製から完成するまでの一連の流れを見学しました。原料は、化学物質の粉を複数混ぜ合わせることで国が定める成長分野の部品を製造することができるそうです。この純度を高めた原料から製品の形にプレス加工をして製品の原型となります。プレス加工した製品は、約1700度の高炉で焼き上げます。夏場になると高炉の前はサウナ状態になるほど熱くなるそうです。見学した当日は、11月中旬と肌寒い日でしたが、高炉の前だけはとても暖かく暖炉のように感じました。高炉で焼かれた製品は、陶磁器と同じく20%程度縮むそうです。そのため、製品を製造する際は現場の人間が縮むことも計算しながらプレスする型を製造するため、現場の人間も成長しながら会社が成長していきます。焼かれた製品は、数ミクロン単位で出荷することもあるため不要な部分を削り、計測しながら完成に近づけます。完成した見本品は、とても触り心地が良く軽かったという点です。どれだけレベルの高い製品を製造しているかが分かる場面でした。

企業体験記 企業体験記
ここが知りたい

独自配合だからできること

セラミックスはいくつかの分類に分かれていて、日本ファインセラミックスの製品もセラミックスの分類に入ります。この分類には陶磁器やガラスなども含まれていますが、大きな違いは、化学的に精製された粉を原料としているか粘土を原料としているかです。ファインセラミックスの主原料は、炭化ケイ素や窒化ケイ素などです。これを混合することで製品の強度、耐熱性などといった点で優れる原料ができます。この原料で製造される製品は、金属で製造される同等の製品よりも軽く、腐食もしないそうです。
日本ファインセラミックスでは、原料の混合から製品の焼き上げ、加工作業までを行うことで、独自のノウハウを培うことができたそうです。

ここが知りたい1

製品の見本品

「人工心臓」から「はやぶさ」まで

日本ファインセラミックスで製造された製品は、医療機器や人工衛星のはやぶさにも使われています。医療機器という言葉にあまり馴染みがないという人も多いと思いますが、実は人工心臓などにも使われているそうです。これは、血液を循環する心臓が病気により機能不全となった場合に移植されます。心臓という臓器は、体中に血液を送るためとても強い負荷がかかります。ファインセラミックスは、化学的に精製された純度の高い粉を原料としており、原料に金属を一切使用していないため、体内で腐食することもなく、さらに強度も高いため、心臓のように負荷がかかりやすい臓器にも用いることができるそうです。

ここが知りたい2

炭化珪素の見本品

先輩の声

大学で学んだことを生かし活躍できる職場

伊藤 友樹 品質グループ兼技術開発本部

窒化珪素プロジェクト品質グループ兼技術開発本部 開発部として、窒化珪素の品質改善や開発全般を担当しています。入社して半年後には、新しい機械の条件設定や後輩の指導をすぐに任せてもらえるようになりました。2年目になり、品質関係でさらに大きな仕事を任される機会が多くなりました。結果に繋がることは限られていますが、仕事に対するやりがいを強く感じています。
仕事をする上で心がけているのは、オンとオフの切り替えです。学生の時は研究室にこもって作業をすることが多かったのですが、社会人になってからは、仕事とプライベートを切り替えることで、集中して仕事が出来るようになりました。どんなに忙しい時でも、休息することを心がけています。
大学院時代は、無機材料の研究をしていたので、卒業後は材料メーカーに就職したいと思っていました。大学内の募集で日本ファインセラミックスを知ったのですが、他社と比べ研究グループがしっかりしているところに魅力を感じ、入社を決めました。大学で学んだことが生かされたと思ったのは、英語力です。英会話という自分の強みを生かし、海外の方が来た時に通訳をしたり、コミュニケーションが取れた時は、他の人と違う自分の強みを持っていて良かったと感じました。

先輩の声

伊藤友樹・窒化珪素プロジェクト 品質グループ兼技術開発本部 開発部(東北大学大学院 工学研究科出身)

仕事柄ついついやってしまうこと

私たちの仕事はファインセラミックスで作られた製品を扱います。同じセラミックスという分類で作られた製品は、身の回りにも沢山あり、ご飯茶碗などもその製品に入ります。ご飯を食べる時には、茶碗を割れないように人一倍丁寧に扱ってしまいます。また、海外の企業と取り引きする機会も多いため、就業時間外に英語の勉強もしています。その効果なのか、その日に行った業務内の英単語や会話が、就寝中の夢や私生活にも出てきます。今後は、さらに海外進出を考えているため、英語の学習をもっと行っていきたいです。

伊藤さんの1日

8:15出社
8:30朝礼
10:30社内との打ち合わせ、資料データの作成
12:00昼食
12:45メールチェック、企業との打ち合わせ
18:30退社

取材の感想

萩野 暁 萩野 暁 東北工業大学 3年
取材をして特徴的だと感じたことは、若手社員が現場でも活躍していると思いました。会社のホームページより「ものづくりは人づくり」という言葉がありました。実際に原料を化学的に混合するため、社員一人ひとりが頭を働かせながら行うということを伺いました。入社から2年目で現場を管理するということは、とても責任が大きいと思いますが、人間として会社として成長する鍵がここにあるのだと改めて感じさせられました。

菊池 みなと 菊池 みなと 東北芸術工科大学 3年
私自身、ファインセラミックスは日常の中で触れる機会が少ないものだったため、新鮮な気持ちでお話をお聞きすることができました。はやぶさ2やアスナロ等の宇宙衛星用部品や、補助人工心臓等の医療機器部品を開発したと聞き、常に新しい製品を作り続けている会社だと知りました。「ものづくりはひとづくり」というモットーを掲げており、創造力や挑戦力を生かしたコミュニケーションが必要不可欠だと気付きました。

  • 萩野 暁 東北工業大学 3年 萩野 暁 取材をして特徴的だと感じたことは、若手社員が現場でも活躍していると思いました。会社のホームページより「ものづくりは人づくり」という言葉がありました。実際に原料を化学的に混合するため、社員一人ひとりが頭を働かせながら行うということを伺いました。入社から2年目で現場を管理するということは、とても責任が大きいと思いますが、人間として会社として成長する鍵がここにあるのだと改めて感じさせられました。
  • 菊池 みなと 東北芸術工科大学 3年 菊池 みなと こ私自身、ファインセラミックスは日常の中で触れる機会が少ないものだったため、新鮮な気持ちでお話をお聞きすることができました。はやぶさ2やアスナロ等の宇宙衛星用部品や、補助人工心臓等の医療機器部品を開発したと聞き、常に新しい製品を作り続けている会社だと知りました。「ものづくりはひとづくり」というモットーを掲げており、創造力や挑戦力を生かしたコミュニケーションが必要不可欠だと気付きました。